世界は、一人の少女の『罪』を忘れた
空に浮かぶ超大陸≪ルミナリア≫
その中心に存在する天空都市≪ソレーヌ≫は、
数千年前、ある日突然世界から隔絶された。
誰も近づけない。誰一人として、その封印を破ることは叶わなかった。
やがて人々はその存在を神話として語り、かつての世界を統べていたという≪神託術≫さえも伝説の一つとして忘れていく。
神の力は衰退し、時代は科学によって発展した。
そして3000年―――
長き時を経て、誰にも破られなかった封印は静かにその力を失い始める。
調査を命じられた≪レグナリア共和国≫は、超大陸ルミナリアへ前線基地を建設し、ついに天空都市ソレーヌへの本格調査を開始する。
調査隊を率いるのは、神託術を使うことのできる一人の少女≪アリア≫
彼女はまだ知らない。
自らが、滅びた天空都市の末裔であることを。
そして、その封印の向こうで数千年もの間、
たった一人眠り続けている少女がいることを。
―――
「……ごめんなさい。」
―――
その声は、誰にも聞こえない。
ただ一人、アリアだけの心へと届いた。
封印は静かに揺らぎ、数千年間閉ざされていた世界が、
ゆっくりと姿を現す。
それと同じ刻―――
遠く離れた≪ノヴァリス連邦≫の機密研究施設
≪中央特殊観測研究所≫でも、もう一人の少女が目を醒ましていた。
世界が忘れた少女。世界が憎む少女。
二つの運命。
封印された歴史。
忘れ去られた物語が、再び動き出す。